新かな配列練習道場

~単打最多の最凶かな配列を10本指で調教しよう~

ローマ字の例のスレの掃除

大岡さんが拾っていたこちらのスレ。 

science-2ch.net

 

たしかにローマ字って構造や理屈を深く考えるとややこしいのかもしれない。

タイピングガチ勢はかな配列を習得すれば良いのだけど、そうでない一般勢にもかな入力を勧める必要はあるのかどうかが個人的に気になっており、ローマ字について客観的に理解しておきたい欲はある。

 

で、せっかく面白そうな話題なのにとにかくスレの内容というか文体が可読不能レベルでカオスなため、余計な文字を消してシンプルに整理してみる。

 

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1: ローマ字入力で人から「り、にゃ、はどう入れるんだっけ?」と聞かれたことがある。私自身は「このカナはどう入力したらいいか?」なんて分からなくなることは絶対にないが、もしかしたら世の中には子音母音とか考えず、け=KE び=BIのように一対一対応でまる覚えして使っている人が大量にいるのではないか。


2: >>1自分の場合かなりローマ字規則を独自カスタマイズしてはいるけど、その言葉の“音”をイメージするとタッチタイピングで自然に指が動く。文字そのものを考えるというプロセスは間に入らない。


3: 小学校でローマ字を習うまでの子供はみんなそうだと思う。


9: >>3「ら」や「れ」がすぐに入力できて「り」だけ分からないという異様さを、本人が自覚できていないというのはどういうことなんだろう?単なるド忘れだとか言ってくるが不思議だ。


12: >>9要するにローマ字入力を「換字規則」として把握している人たちだよね。発音≒ローマ字→カナで対応させて、脊髄反射的に打鍵する人間とは考え方が元から違うみたい。

 

39: タッチタイプに慣れると頭の中でRIに分解するわけでなく、左人上→右中上とワンセットで指でボタンを押すだけだ。ただし「リ」のレベルで戸惑う事は考えにくい。発音からカナに対応させる事を考えると「ウォ」と「ヲ」の打ち分けは大変。


4: 「わたしは」と打つとき「は」の文字を考えるのでは。音だけイメージしたら「わたしわ」になるはず。


6: >>4そこはさすがに例外なので「は」を打つために/ha/という音を脳内に喚起するんだけど、そういう擦り合せはタイピングに限らず誰でも日常無意識にやってることなのでは。


5: >>3 80年前後に小学生で4~5年生の頃にちょっとローマ字を習ったが、その時はさっぱり会得できずに中1になって独学で理解した。実はローマ字の仕組みがよく解っていなかった先生が当時は結構いたんじゃないか。


7: 「ローマ字変換」は便宜的なこと、ABCだけで綴るローマ字文の作成とは分けて考えるべきかな漢字変換ではwatasihaと打って「わたしは」、ローマ字文では「watasiwa」でよろしい。arigatou→ありがとう、ローマ字文:arigato: (便宜的に長音は「:」)


8: >>7もっともな指摘。自分はローマ字規則をいじってヘボン式に近い(が打ちやすさを優先した)独自配列にしている。し shi → xi ち chi → qiみたいに省略可にしてる。


10: ヘボン式による文字数の違いはせいぜい5パーセント以内。ローマ字が浸透していく間に、独自の妙な解釈や規則が現れたのでは。


13: 少々違う話題かもしれないが、英語がうまい人にRとL、VとBの違いを質問したら細かく舌の使い方とか説明してくれた。感心して次にCとKの違いは?と聞いたら、彼はキョトンとした顔で「CとKの何が似てるの?」と問い返した。CもKもカ行の音に使うけど気づいていないのかと指摘してみたが、彼は納得してなさそうだった。 

 

20: >>13 lとr、vとbなら発音の話だろうけど、cとkと言われてもそれぞれ様々な綴りの中で使って、実際の発音は場合によって違うから(特にc)具体的に何と何を比較したいのか分からない。元をたどればkはギリシャ語、cはラテン語由来の単語に多くて、そもそもどっちも同じ音を表す文字。


26: >>13 英語の発音は「行」で説明がつくようなものがなく、英語には50音図がない。ローマ字綴りの話なら「CとK」と言っているのがおかしく、ローマ字にはCとKで発音が区別されるような綴りがない。Cは訓令式にはなく、ヘボン式ではチとチャ行を表すのにしか使わないので「カ行」とは関係ない。

 

19: スィーとケイの違いは?と尋ねられたら、英語の事だったら何が似てるのとなる。


22: 音素の単位になると理解ができなくなる人はいるのだろうか。平仮名は音節を全部覚えて使いこなせているが、五十音表の配列規則の意味が把握できないとか。


27: >>22「トマト」を録音して逆再生しても「トマト」と聞こえると言い張る人が居た。

 

28: tomato おたもっt

 

34: 意味を持たない音のつながりが存在するという事を想定できない人は、耳で聞こえた音声を先入観でそんなふうに歪めるのだろう。


30: 日本語の世界ではトはトであり、マはマであってそれ以上分けるができない。外国語を一切知らない子供の頃、ンだって単独で発音できなかった。日本語の原則である母音終わりではない音だからだろう。漢語から日本語に入り込んできた撥音の形にして、ウンとしか言えなかった。


32: >>30 音素に分解して考える発想が無きゃ五十音図は存在しないのでは。


38:なんでヘボン式みたいなへんてこローマ字使ってるんだろ。


40: >>38 現行の方式の中では、英語ができる外国人にも日本語の発音が大雑把でもマトモに伝わるからでは。


41: >>38 もしT舘博士がいなければ日本語のローマ字表記はヘボン式で統一され、今頃は分かち書きで助動詞をどうするかで盛り上がっていたはず。


47: >>41 中国語のローマ字はウェード式とピンイン式に分かれるが、日本で言えば訓令式に相当するピンイン式の圧勝。ウェード式には不合理なつづりや補助記号が多い。


59: ドイツもウムラウト「ö」をあきらめて代書法にした。発音が単純な日本語がなぜサーカムフレックス「ô」に頼るのか。

 

42: ヘボン式は唯一のローマ字方式ではなく、安土桃山時代にはポルトガル式のローマ字があったし、江戸時代にはオランダ式のローマ字が日本の地名人名を欧米に紹介するのに役立った。19世紀にはレオン・パジェの仏語式ローマ字というのもあった。ロシア語圏ではキリル文字転写法がまだ現役だ。


50: 王は中国語でワンというが、かなが出来た頃の日本人はこの発音をメモしておくのに「わう」と書いた。元々日本語にはンで終わる撥音がなかったので当初「ん」のかなも無かった。そこで「わう」と書いてワンと読むことにしていたのである。だが表記が「わう」ならそのうちワウと読むようになり、王様はワウサマとなり、ウォーサマとなってやがてオーサマとなった。発音はオーサマでもかな書き表記は「わうさま」のままであった。だが、戦後の現代仮名遣いにより「おうさま」と書くように改められた。大阪は「おほさか」と書いていたのを「おおさか」に改められたが、「おうさま」の「う」はなぜか旧来通り保存された。99式ローマ字では王様を現代仮名遣いの通りにousamaと書くが、発音と表記の矛盾をローマ字表記に受け継いでよいのか。

 

60: IT化が進んで、世界の諸言語がヨーロッパ中世みたいになっていく不思議


61: そもそもラテン文字に長音符が無いのが悪い (補足:ラテン語学習などで特に長音表記する場合は横線のマクロンを使います。例えば「ō」。他にもシングルクォートぽいアキュート(' )、母音を2個重ねるなどの表記もあり。)


62: 日本語には拍というものがある。ニ・ホ・ン・ゴ この言葉は4拍だが、それぞれの拍を同じ長さで発声する。長音は、チョ・ー・オ・ン でチョーが2拍分の長さとなる。こういう仕組みは日本語だけで、外国語に求めるのがムリ。


64: >>62 素直に chouon とつづればよい。 tyo^on, tyooon とつづるほうが不自然。


66: 「長音」の2拍目にuの要素は存在しない。「chouon」に違和感ないのは仮名遣いに洗脳されているだけ。


84: ローマ字は発音記号ではないので仮名を忠実に転写するのが素直。キリル文字のロシア語をローマ字化するときРостовは忠実な転写でRostovと綴られ、発音に近いRastofとは綴られない。


88: >>84 訓令式のほうがまし。伝統的音素の母音に合わせるのなら旧仮名式のほうがましで、それだって長音符号を必要としない。


63: ローマはロマと同じなんかい


69: >>63 長音は日本語の考え。向こうにそんなものはなく強調アクセントがあるだけ。romaのaにアクセントがあれば日本語的にはロマーと聞こえ、oにアクセントがあればローマと聞こえる。>>66 チョウをチョ・ウなんて発音している日本人は居ない。


73: >>69 英語には伸ばすオーと二重母音のオウの両方がある。区別してどちらもつかわないといけない。


65: 最近はbmpの前でもンをmにしない人が増えた。パソコン側も認識くらいはするべき。


71: >>65 修正ヘボン式では、bmp の前でも n だ。

 

80: 英語読みを期待してSamsungと綴ったのに英語圏の人間は「外国語だから英語読みしてはいけないよな」と誰も「サムソン」とは発音してくれず「もうサムスンでいいよ」と諦めた。


81: DENONデンオンなのにデノンとしか読んでもらえず諦めた。ASUSはアススなのにエイススとしか読んでもらえず諦めた。


83: Denonは英語読みに媚びた綴りではなく、英語読みが裏目に出たSamsungとは事情が違う。Asusラテン語由来で、現地語のローマ字表記が英語読みに乗っ取られたのとは全く異質なケース

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 以上。多少は勉強になりました。要約つくるほどではなさそうなので整理はここまで。

下線部はなるほどなぁと思ったところ。

ローマ字を「換字規則」として把握するのは、タイピングできる人をみてると大体そんなイメージ。ローマ字はあくまで形式的なもの、タイピングのための補助輪的存在で、慣れたらローマ字への脳内変換はほとんど意識しない。実際、タイピングが速い人でもローマ字の直接入力は遅かったり、英語のタイピングが極端に遅かったりします。ローマ字入力も5つの後置シフトからなるかな入力ですからね。

小学生低学年の頃まで「つ」が発音できなかった (「ちゅ」になる)。最近も留学生が苦労してたなぁ。たちつてと って何で同じ行なんだろう。たてぃとぅてと ちゃちちゅちぇちょ つぁつぃつつぇつぉ のいずれかのほうが自然な気がする。とか。

「拍」ってなんだろう。タイピングする上で日本語に拍があるなんて考えたこともなかった。でもカラオケとか行けば日本語に拍があるのはすぐ実感できますね。。邦楽と洋楽の音楽性の本質的な違いはここにあるのかな。配列としては拍は一瞬で打ちたいですね。だから濁音・拗音同時打鍵が主流になっているのか。モーラを重視するなら撥音・促音・長音も同時押ししなくてよいのか?というのは気になってたけど、二拍だから無理に一動作にしなくてよいし、かえって違和感ができるかもしれない。

王様の例とか、今でも おおさま って打ちそうになる。仮に「おうさま」が正しいとしても自然に「おおさま」って発音しちゃうよね。。現代人では「おうさま」が正しいという解釈でまぁ良いと思うが、わざわざ文字通り発音する人がいないので混乱が起きてないのかな。脳内発声無いと おうさま おーさま ってどう違ってみえるんだろう?

 

 

同じ言葉でも人や地域によって発音微妙に違うだろうしなぁ。細かく考えはじめると私のような凡人は頭痛くなるのでとにかく通じればいいのですよ。日本語入力でも「おおさま」の漢字変換で王様になってくれても良いのでは。

自分がかな入力に手を出した理由の一つに「tu」が「とぅ」に見えて、というか脳内発声で実際に「とぅ」と聞こえて気持ち悪いという理由があった。できる限り「tsu」と打つ配慮をした事もある。ローマ字入力は脳内発声派に有利に見えて、細かい発音に拘ってしまいかえって嫌になるケースもある模様。

 

 

 

追記

大岡さんの続報がきてました。

oookaworks.seesaa.net

おうさま おーさま の件も拾ってくださり感謝。

ことばを概念として捉える事について (今までも興味はあったが) アンテナ張りたくなってきた。もしかしたら概念によることばの捉え方は実は多かれ少なかれ誰しもが実行していて、ただそれを客観視するような思考が普通はできないから自分で気づけない、ということかもしれない (なので客観視する努力をすれば概念の存在に気づける?)。