月配列が気になっている
ここにきて月配列が気になっている。
いままで4段のいろは坂配列に拘っていたから月配列はスルー気味だったのだけど、
どうしても仕事でJISキーボードQWERTYも操らなければならないようになって、
これと相性の良いかな配列を新しく覚える必要性が出てきた。
いろは坂配列のような独自ホムポはQWERTYとの相性が壊滅的に悪く、
いままではアルファベットも例のホムポの独自配列でやっていたのだけど、
ふと自分がふつうのJISキーボードが使えなくなっている事に気づいて仕事にたいへんな支障が出てしまった。
本命は自作配列で、QWERTYなんて騙し騙し付き合い程度に打てればいいかなとも思っていたけれど、
他所のキーボードでもちゃんと作業しなくてはならず、そうもいかなくなった。
タイピングは速く打ちたいなら順次打鍵系、気持ちを込めて打ちたいなら同時打鍵系がよいというのは間違いないと思っていて、
私はあまり仕事関係の文で気持ちを込めるつもりはなく速攻で片付けたい思いが大きいから前者寄り。
でも後者もこういうブログとかを書く習慣をつけるとその良さがある程度わかる(最近書いてなかったわけだが)。
仕事では大文字英字交じりの日本語文をよく扱う。
IME切り替えなしのいわゆる”シフト英語”だとこの手の文は効率的に片付けられる。
これを使うとなると通常の小指シフトは空けておく必要があり、ローマ字テーブルで実装するとすると文字領域の前置シフト・後置シフトに選択肢が絞られる。
数字も単打で打ちたいからやっぱり3段配列かな。
となると必然的に月配列系しか残らない。
月配列2-263はとてもよさそうにみえる。ただ短所もあり、個人的に気になるのは以下の事項
①文字ごとに必要な打鍵数が1~3で、ばらつきがある。清音がシフト面に行ってる文字の濁音・半濁音がだるい。この打鍵リズムの不規則性は思考の乱れという不快感を生みそうで、1字が1~2打に収まっているローマ字のほうがまだまし説。
②伸ばし棒が中指下段シフト面。
③日本語文をつくる上で重要な「は」「す」が左小指 (頻度が高いが「き」が右小指は気にならない)
④シフト面は同手シフトでも逆手シフトでも打てるため、任意性があり、常にどちらが打ちやすいかという思考を求められるため個人的には混乱の元。
⑤濁点後置シフトは対応しているタイピングソフトが限られる。
いま気になっているのは、ぶな配列v2.0様
月2-263の上の問題点はほぼ全て回避してるようにみえる。
清濁別置がポイントで、たしかに配列面が複雑になって覚えにくいから万人向けとはいえないかもしれないけれど、
でもこの系だと恩恵は大きそうだなぁという印象。
意図的ではなさそうではあるが、月2-263の「は」「す」の時とは違い、日本語文をつくるうえで重要な文字が小指に来ていないようにみえる。
いや、小指の「で」「だ」は重要なのだけど、そもそも3段順次配列でこれらが単打である時点で十分優遇されているので問題ないと考えよう。
薬指はかなり重いのはまぁしょうがないし、「入力速度優先」ということで、むしろ早打ちする目的だったら必要だろうし、私の目的・趣味とも一致する。
中指清濁別置は2シフト方式で、文字の打ち方が一意に決まるので④の問題は起こらずGOOD
中指・薬指の2シフト方式もほかの月配列系ではあるようだけれど、左右の中指を使い分ける2シフト制のほうがスマートかなぁとは思う。
⑤の問題は意外と重視していて、後置シフト系のいろは坂配列使っていて微妙にこまるのはプレイできるタイピングゲームが限られること。
配列の出力をローマ字に対応しようとすると、たとえば「た」+「゛」は「ta」+「BS」+「da」になるのだが、BSに対応しているタイピングゲームは少なく、ふつうtaの二打分がミス判定になってしまう。
ということで寿司打とかマイタイピングはできない。e-typingもローマ字のほうで参加することでQWERTYローマ字勢と争いたいけどそれもできない。
早打ちの習得にはタイピングゲームがどうも不可欠で、普段使いしてるだけでは絶対に高速タイピングは身につかないと、私はそう思う。
濁点後置シフトを排したAll前置シフトであればローマ字との対応が完璧にできるのでこの問題が起こらない。
頻度が高い「こ」「き」が小指上段であり、万人受けしないのは容易に想像ができるのだが、
これは個人的には気にならない。ハの字で構えれば小指だと上段と中段でそんなに打ちやすさ変わらない気がするし、薬指での最適化もありうるから悪くない。JISかな・いろは坂で散々鍛えられただけかもしれないが。
「こ」「き」は頻度の割に日本語文的にはそこまで重要ではなさそうなので、なおのこと小指でいい気がする。
ぶな配列は計算配列系ということだが、いろは坂配列もそうなので、たぶん自分とは相性があいそう。
計算配列は必然と単語系が強くなると思う。
いろは坂配列の経験でいえば計算系だと「とても打ちやすくお気に入りの単語」は減るが、壊滅的に打ちにくい単語が減り、フラットな性格になる印象がある。
ぶな配列v2.0で個人的に一番気になるのは「ら」「れ」が右小指で、「れ」→「る」が遠いこと。これをなんとかしないと普段使いは難しいかもしれない。
そもそも右小指2列目を使うこと自体が万人受けしないのだが、
でも30キーでかな配列を組むとどうしてもシフトが主張しすぎる印象があり、
斜めズレ配列なら32キーでもいいかなと思う。
月配列清濁別置はほかにはtkenさんの月光があるので、違いを注視してみたいところ。
かな配列はローマ字入力と比べて打ちやすい単語とそうでない単語ではっきりとした差が出やすいから、
完璧な配列なんてなく、結局自分がよく使う単語が打ちやすいようにカスタマイズをしなければいけないかもしれない。